卒業研究制作概要
先々週(?)に提出した卒制の概要です。
テーマ
花の開花や植物の成長から季節の移り変わりを知るように、木々のさざめきのなかから風の流れを感じとるように、情報を得ることができるインターフェイスの提案。フィジカルに情報を伝えるしくみを考える。
何故、いちいち情報に対して意識を向け続ける必要があるのだろうか?もっと自然に受け入れることのできる(入ってくる)情報の提示の仕方があるのではないのだろうか?
周辺環境に溶け込み、ユーザーに向けて緩やかに有益な情報を発信することで、パブリックスペースが人々の営みの中での新たな指標となるような情報端末をデザインする。
概要
1.パブリックスペース
パブリックスペースとは不特定多数の人が利用する場であり、大きく言えば都市や公園、建造物では学校、病院、図書館、劇場といった公共施設、更には航空機、船舶、電車、バスといった乗り物のことを指す。また家庭内においては、リビング(居間)、玄関、ダイニング(食卓)、庭、ベランダ、廊下などの家族の共有の場も広い意味でのパブリックスペースと言える。
パブリックスペースには公園や駅/電車のように国家や政府、民間企業などの特定の組織の影響が色濃く出ているものがある。故にパブリックスペースは明確な目的があって設置されていると言える。例えば、都市における公園の役割は以下の5つである。
- 都市環境の改善 --- 植物による大気の浄化,都市のヒートアイランド現象の温和,都市に風格を与える
- 都市の防災空間 --- 災害時の避難場所・避難路,工業地帯と住宅との緩衝
- レクリエーション・コミュニティ活動の場
- 動植物の生息・生育空間 --- 自然とのふれあいの場
- 地域活性化の拠点 --- イベント会場,文化的資産の保存・活用,観光拠点
しかし、これらの目的が達成できているものは多くはない。
パブリックスペースは人々にとって共通(共有)であり、様々な人々が集まり、コミュニケーションのきっかけとなる場である。また、共有の場であるからこそ、そこには暗黙的にルールが存在しており、その国の社会性や文化がよく現われている場所でもある。国内のパブリックスペースは、とても窮屈で、人々はそこに殆ど価値を感じることができず、その存在はとても薄っぺらいものとなっている。
パブリックスペースをより身近なものにし、ユーザーが価値を見出して日常生活の営みの中に積極的に取り入れるようにすることは、私たちの生活をより豊かなものにする可能性を秘めている。
2.制作の方向性
パブリックスペースの構成要素として以下の7つをあげる。
- ランドスケープ(地形,景観)
- 植栽
- サイン
- 光環境
- アート
- ファニチャー
- 色彩
- 素材
このなかでも「ランドスケープ」「植栽」「サイン」「光環境」の4つは、パブリックスペースとその周辺環境をつなぐために主要な働きをする要素である。今回は、特にこの4つの要素に着目して、パブリックスペースからその周辺環境へ、周辺環境からパブリックスペースへとユーザーを導くデジタル地図(のようなもの)を制作する。
スケジュール
~8月: リサーチ&プロトタイピング
12月: 完成
